外国人を雇用する際の注意点とは?

人材不足のカバーのためや、優秀な人材を確保するために外国人の雇用を検討する企業が増えています。厚生労働省によると、2017年10月時点で日本国内で働く外国人労働者は約1,279万人、外国人労働者を雇用する事業所は19万4,000カ所にものぼります。

マイナビが実施した「2017年卒 企業 外国人留学生採用状況調査」によると、外国人留学生の入社後の活躍について、「予想以上に活躍している」が2.7%、「十分に活躍している」が41.8%と、優秀な戦力として期待通りの成果を挙げていることがわかります。

外国人を雇用することには、メリットがある反面、知っておくべき注意点も多々あります。そこで今回の記事では、外国人を雇用する際の注意点についてご紹介いたします。

なぜ外国人の雇用に注目が集まっているのか

外国人雇用の注意点を考える前に、そもそもなぜ外国人の雇用に注目が集まっているのかについて考えてみましょう。

労働人口の減少

日本の総人口は長期の減少期に突入し、労働力人口(15歳~65歳)はこの10年(2008~2017年)で約70万人減少しました。

その一方で、有効求人倍率は1.5倍を超えており、人手不足は一段と鮮明になりつつあります。大手企業も中小企業も、優秀な人材の確保は一層難しくなります。

また、グローバル化が進行する中で、国外からも優秀な人材を迎え入れ、組織の成長を促進させようとする企業もあります。

実際に外国人を雇用した企業の声

入社した外国人の方々は、仕事への取り組み方が積極的で、能力をレベルアップさせるために常に前向きに取り組む姿勢が顕著で、既存の社員も良い刺激になっています。

企業が成長し続けるには、国籍にとらわれず自社に適した優秀な社員を受け入れていくことが必要不可欠だと感じています。

(船舶用機器メーカー / 従業員数100名)

このように、企業にとって大きなメリットがある外国人の雇用。国の後押しもあって、日本国内の外国人労働者の数は、2017年10月時点で約1,279万人、外国人労働者を雇用する事業所は19万4,000カ所にものぼります。

しかし、外国人を雇用する際には、在留資格の確認や社内体制の整備、適切な採用など考えなければいけないことがたくさんあります。一つ一つ、注意点を確認していきましょう。

外国人を雇用する際の注意点1:在留資格の確認

[出典] 法務省入国管理局HP

雇用したい人材が日本国内にいる場合は、まずは在留資格を確認しましょう。在留資格とは、外国人が日本に在留するために必要な「滞在資格」で、その資格ごとに就ける仕事が決まっています。在留資格がないまま働くと「不法滞在」「不法就労」になってしまいます。

まずは、雇用者が持つ在留資格と、採用予定の仕事内容・職種がマッチするかを確認しましょう。異なる場合は、該当する在留資格に変更する手続きを行わなければいけません。

在留資格を確認するためには、その方が持つ、在留カードを見せてもらいましょう。在留カードとは、日本に滞在している外国人に発行される身分証明証です。氏名、生年月日、国籍、在留資格・在留期限が記載されています。

なお、就労を認められていることを証明するためには「就労資格証明書」を提示してもらう方法もあります。この証明書には、在留資格と在留期限が記載されています。

雇用対象者が国外にいる場合は?

雇用対象者が国外にいる場合は、その人のこれまでの経歴で在留資格が取得できるかどうか、要件の確認を細かくする必要があります。場合によっては入国管理局に直接問い合わせをする必要があるかもしれません。在留資格取得のために行政書士や弁護士がサービスを提供している場合もありますが、もし人材紹介会社を通している場合は、ノウハウを持つ会社に聞いてみるのも一つの方法でしょう。

なお、外国人雇用に関する詳しいルールは、厚生労働省が提供する「事業主の方へ ~従業員を雇う場合のルールと支援策~ > 外国人の雇用」に記載されています。利用できる支援サービスなどに関しても記載されていますので、必ず目を通しておきましょう。

外国人を雇用する際の注意点2:日本語レベルの確認

株式会社ディスコが実施した「外国人留学生/高度外国人材の採用に関する企業調査」によると、外国人留学生に求める資質として「コミュニケーション能力」が1位(文系62.9%、理系 50.3%)、「日本語力」が2位(文系 51.2%、理系 48.5%)にあがっています。

これは、留学生だけではなく通常の外国人労働者にも当てはまることでしょう。

日本語のレベルが高ければ高いほど、コミュニケーションも円滑になるでしょう。もともと文化の違いもありますので、言葉がきちんと理解されると社内コミュニケーションや業務の進行もかなり楽になるはずです。もし日本語が不自由だった場合、教えることが多い分、現場の負担になる可能性があります。

日本語能力を測る目安は、日本語能力試験です。ビジネスレベルで日本語が話せるのはN1・N2であり、例えばネオキャリアが運営する外国人人材紹介サービスBridgersに登録された外国人の80%以上がN2・N1の資格を持っています。

このように、採用時に必ず日本語の資格などを確認することをお勧めします。

実際に話して見極めることも大切

日本語レベルの確認では日本語能力試験が参考になりますが、信頼しきるのではなく、面接で実際に話してみて日本語レベルを見極めることも大切です。

日本語能力試験ではN1やN2を持ち、面接の練習を行うことである程度の受け答えはスムーズでも、日常会話は意外に話せないということもあります。

また、日本語能力試験は受けていないものの独学で日常会話が話せるというケースもあります。自社で仕事をしてもらうに当たり、どの程度の日本語レベルを求めるのかを明確にした上で見極めましょう。

採用後の日本語教育

すでにある程度は日本語を話せる外国人労働者を採用することも重要ですが、採用後に日本語教育を行うこともまた重要です。自社にとって優秀な人材が流暢な日本語を話せるとは限らず、また、すでにある程度話せても社内コミュニケーションを活性化するためにはさらなる教育が必要になることもあります。

研修として日本語教室に通わせることが主な対策となりますが、その費用を捻出するのが難しければ、自治体やNPOが主催する安価な教室を利用する方法もあります。

2種類ある「外国人雇用状況の届出」

雇用時・離職時の届け出である「外国人雇用状況の届出」は、その外国人労働者が雇用保険に加入するかしないかで2種類に分かれます。

外国人労働者を雇用保険に加入させる場合は、「雇用保険の被保険者資格の取得届又は喪失届」を最寄りのハローワークへ提出します。この届出自体は、日本人の雇用時・離職時に提出するものと同じものです。外国人労働者の場合は、備考欄に「在留資格」「在留期間」「国籍・地域等」を記載して提出します。提出期限は、雇用の際は翌月の10日まで、離職の際はその日から数えて10日以内です。

外国人労働者を雇用保険に加入させずに雇用する場合は、「雇入れ 離職 に係る外国人雇用状況届出書(様式第3号)」を同じくハローワークに提出します。この書類では、「氏名」「在留資格」「在留期間」「生年月日」「性別」「国籍・地域等」を記入して届け出ます。提出期限は、雇用、離職のどちらの場合でも翌月末日です。

いずれの外国人雇用状況の届出も、厚生労働省のWebサイト「届出様式について |厚生労働省」にて原本をダウンロードできます。雇用保険の被保険者資格の取得届又は喪失届の場合は、Webサイトの入力フォームに必要事項を入力し、その内容で書面を印刷することも可能です。

外国人を雇用する際の注意点3:社内体制の整備

外国人労働者を受け入れる社内体制の整備も必要です。採用した外国人が日本語を話せたとしても、文化も言語も違う国で働くことはとても大変なことでしょう。

社内で積極的にコミュニケーションをとること、上司は定期的な面談をするなどの気遣いが重要です。

外国人を雇用する際に、手続きに対して不安を抱く方が多いようですが、手続き自体はそれほど大変ではなく、むしろ雇用後のフォローのほうが大変ではという意見もあります。せっかく採用した人材の能力を最大限に活かすためにも、社内体制の整備は必須と言えるでしょう。

育成の環境を整える

社内体制を整える中でも、外国人労働者の育成をスムーズに進められる環境の整備が重要です。

例えば、日本人には馴染み深い業務マニュアルをほとんど見たこともない外国人労働者は多く、単に言語を変えたものを用意しただけでは効率よく仕事を覚えられない可能性があります。動画を用いて分かりやすくしたマニュアルを用意することは有効で、ゲーミフィケーションの要素も入れるなど「楽しく覚えられる」工夫を取り入れることが大切です。

労働条件や職場のルール、日本のマナーについてきちんと理解してもらうことも重要です。最初にきちんと理解してもらわなければ、本人にそのつもりはなくても、無用なトラブルに発展することもあります。

また、外国人労働者と日本人社員が交流できる時間を設け、互いの文化について理解できるようにすることも有効です。コミュニケーションの時間を設けることで外国人労働者の日本文化に対する理解が早くなり、またお互いを理解することで業務の活性化にもつながります。

なお、多様な文化や価値観があることを認め、受け入れ、多様な人材が活躍できるようにすることを「ダイバーシティ」と呼びます。ダイバーシティの取り組みには、上記にて取り上げた育成の環境の他、母国に帰りやすくするための長期休暇の整備、宗教的に必要な設備の充実などが挙げられます。

やってはいけない事

また、その国によっては絶対にしてはいけないこともあります。例えば、中国や韓国の方は人前での叱責はNGです。

とても優秀な中国人の同僚が、人前で叱責され退職してしまったことがあります。リーダーの叱責の仕方に気遣いがなく、日本人でも言われたらキツイな…と思うことを言われていました。日本人は我慢しますが、国籍が違う場合は我慢しないでしょう。けっきょく、その子は起業して会社を経営しているので、その子にとってはよかったと思います。会社としては、損失だったと思います。(IT系企業勤務 / 30代女性)

このように、採用する相手の文化や価値観、逆に日本人の価値観についても互いに学び合い、歩み寄る姿勢が重要です。

外国人を雇用する際の注意点4:雇用時・離職時の届け出

外国人を雇用した際は、契約書を作成し、詳しい条件を相談した上で届け出を提出しましょう。外国人労働者の雇用状態(労働者の氏名、在留資格、在留期間など)の届け出は、事業主の義務です。また、雇用時だけではなく、離職の際にも届けを出す必要があります。

届け出を行わなかった場合、30万円以下の罰金が発生しますので、注意が必要です。

なお、外国人労働者を雇用する場合は、賃金や業務内容など、労働条件についてよく話し合い、書面による雇用契約を結びましょう。契約書を作ることは雇用主の義務ですが、万が一、トラブルが起こった場合に証明書としても機能します。

外国人を雇用する際の注意点5:適切な人材採用手法

外国人を雇用する際は、日本人と同様に求人サイトに求人を出したり、イベントに出展するなどして地道な採用活動が必要です。

求人広告や求人サービスを活用する場合は、日系新聞・メディア・雑誌のほか、外国語のポータルサイトからも募集を行うことができます。LinkedInIndeedwantedlyなど海外展開している求人サービスもメジャーです。

また、ハローワークや外国人雇用サービスセンターなどの公的機関を通して採用をする方法もあります。厚生労働省が提供する「外国人雇用サービスセンター等一覧」からは、最寄りのサービスセンターに問い合わせ可能です。

人材紹介会社を活用する場合

また、人材紹介会社を通して採用をする方法も人気です。様々な紹介会社がありますので、

  • 有料職業紹介事業の資格を持っているか
  • 登録された外国人の日本語レベル
  • 外国人の登録者数
  • 外国人人材の内定実績

などを必ずチェックし利用してみましょう。

紹介会社の選び方に、どこの国籍でどのような職種の方を紹介できるか、料金形態・金額などもあります。

ちなみに、人材紹介の対象が国内か国外かという点もポイントです。国内にいる外国人は既に企業の採用対象となっていることが多く、競合することが多いです。このため、国外現地で広い選択肢から採用した方が、採用の内定率は高いでしょう。

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Bridgers編集部
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Bridgers 編集部です。 日本企業が外国人を採用するためのナレッジや、海外ビジネス情報について記事形式でお伝えしていきます。